曲げる匠の技 栗久
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■栗久の栗盛俊二さん【伝統工芸士 / 曲げわっぱ】 創業は明治7年で六代目の栗盛俊二さんです。 栗久の六代目。先代のお父さんの話になると止まりません。 職人として豆であったお父さんは、まさに、『ボロは着てても心は錦』を地で行った方の様です。趣味が映画と写真。映画から欧米の情報を吸収して、色々な形を見ては覚えていらして、仕事に生かしてらした様ですね。 写真の現像も新婚時代に奥さんの手を借りて一晩中現像していて、知らず知らずに夜が明けて、 新しいモノ好き。特に食べ物に於いては半端ではなかった様ですね。 日本経済新聞に新製品がでると、大館の卸問屋に家族の人が買いに行かされたそうです。また、当時の殆どの新聞・雑誌を購読なさってた様です。 そして、お母さんが二ツ井の武家の出だそうです。 何故、.ここまで聴いたかと言うとですね。秋田の職人さんにしてはとてもラテン的な話具合なんですよね。聴いてて、楽しくなっちゃう。納得しちゃう。 でも、お父さんとは違うようなので聴いてみましたらお母さんなんです。 この明るさは、お母さん譲りなんですね。 そして、お父さん譲りの知識の宝庫。 お父さんが稼いだお金はほとんど、食に使って貧乏だった様ですが、俊二さんを職人として育て継がせるまでにはなかなかの知恵者で御愛情の持ち主だった様です。 当時、学校では使用して作業もこなしていた、面取り盤を昭和42年に県の融資を利用して、俊二さんの希望通り購入したのだそうです。 貧乏で機械など購入出来るはずもないから、家から出て行くことを考えていた俊二さんは、自分の希望通りに機械が入ったので、仕事をすることになったそうです。 そんなことを言いながらも、続けて話を聴いてますと、木工用の機械って工夫しないと使い切れないものですが善く工夫して、曲げわっぱの高品位化を実現させているんですよね。 素材は秋田杉。でも一枚一枚の木の目具合や性質が違ってるのに、同じ形、木の厚さなんです。張り合わせている木と木の厚さも、張り合わせてない所と同じ厚さ。 工業製品では当たり前ですがね。曲げわっぱは秋田杉と言う木材なんですよ。秋田杉の素材一枚一枚に違いがあるんですよね。柾目の幅、熱で加工する際の反応が、個性のように違っても、出来上がりが同じ形に仕上がっています。 杉目の美しさに形がいい。愛着が湧いてしまいますね。 俊二さんの持っている半端でない知識と努力が、白木食器の使い勝手の善さと、基本的な美味しさを呼び覚ます機能を曲げわっぱに持たせています。 ご飯を食べる際の大切な事を、伝統工芸士であり大館・曲げわっぱの栗久六代目、栗盛俊二さんの最初の口上からお伝え致しますね。 「ご飯を食べるのに一番大切な事は、ご飯の粗熱を取り余分な湿気を取る事」その道具が1500年前からおひつなんだと・・・そして、御飯の温度は60度が美味しいんです。出来たてのアッツ熱は口が絶えられませんね。 腐らないようにと冷蔵庫で冷やしたり、炊飯器に保温したまま臭いご飯に電気代使ったりするよりもいい方法があるんです。 それは、炊飯する方法は皆さんの好きな方法でご飯を焚いて頂き、蒸らしてから、直ぐにおひつに移すんです。 おひつの大きさとご飯の量は気をつけて下さいね。 夏場でも、二日はご飯が美味しいです。暖かいご飯が好きな方は、食べる分電子レンジで暖めて下さい。 >夏場でも、二日はご飯が美味しいです。 これは、杉の木にはタンニン酸が含まれているからなんです。 それでは、殺菌力の強いヒノキチオールの檜のおひつにしますと、食品としての風味が変ってしまいます。 また、塗が内側にあると余分の水分の吸収ができませんね.。 炊飯器のご飯も蒸らしたら「おひつ」に移せば美味しくなる。 梅雨時のご飯がもつ。 玄米も保存がきく。 これが、栗久の「曲げわっぱ」です。そして、平成17年6月8日付けで、実用新案登録されました。 ◎こちらのサイトに「お櫃」が詳しく載っていて楽しく読めました。→【おひつで炊飯器でも美味しいご飯】作者:「四畳半の住人」さん |
■曲げわっぱ 職人の技 栗久
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